為替の動きをしっかりと予想をして投資と考えて狙うのなら大きな動きを予想しなくてはなりません。
分りやすいものでと考えると直近の選挙を例に上げて考えてみると面白いです。イギリスとフランス、時期は少しずれますが、どちらもEUから離脱するかどうかが、非常に注目された選挙でした。
結果は皆さんご存知の通りに、イギリスがEUからの離脱、フランスはそのまま残る事を選択した為に違う結果を手繰り寄せたと考えると非常に面白いです。
また、これは為替への影響も十分に考えられる事なので、しっかりと状況を把握しておきましょう。
注目のポイントはここっ!
- イギリスとフランスの立ち位置
- 為替の動きは?
為替の値動きを利用して考える投資では、選挙や戦争とそしてテロと言った、経済状況だけでなく政治的な問題なども複雑に絡む事があるのは皆さんもご存知ではないかと思います。
そんな時考えたいのは、「トレーダーの心理」です。例えば選挙なら、この結果に期待が持てるのか、自分が通貨を動かすトレーダーならどう感じるのかを考えてみましょう。
運命をわけた選挙のタイミング
今回は特にイギリスの総選挙とフランスの総選挙にスポットを当ててみましょう。両国とも少し前まではEUの中心国であり、一方は離脱、一方は残留を選択しました。
そんな中で行われた選挙なので、注目度は高かったわけです。
イギリスの場合
僅差でEUからの離脱を選んだイギリスの場合、選挙前はメイ首相が率いる与党が単独で、過半数の議席を得ると言われていましたが、2度のテロと、選挙のメイン層となる高齢者へ負担増となるマニュフェストを提示した事によって、一気に支持率を落としてしまったと言うのが現実的ではないかと思います。
前倒しをしてまで勝ちに行った選挙の前に2度のテロと、難しい対応を迫られましたが、支持率が落ちる中で発表したマニュフェストは「大勝」予想されていたからこその、厳しいものだった為に余計に状況を悪くしてしまったと言う印象はあります。
EUからの離脱で好調なイメージのあったイギリスですが、ここに来て不安な未来を露呈してしまいました。
フランスの場合
圧倒的多数でEUへの残留を決めたのがフランスなのですが、島国であるイギリスとは違い、国の位置的にも独立を考える人は少なかったのかもしれません。
EUの恩恵を受けやすいのがフランスであるのは間違いなく、国民もしっかりと選んだと言う事でしょう。当記事を書いたのは第一回の投票が終わった所だったのですが、その段階で70%近い議席をマクロン大統領の新党が獲得する可能性があるくらいに大勝となるようです。
「安定」を選んだ上に選挙の際に、テロなど大きなトラブルが国内で発生しなかった事も大きいのかもしれません。
既にEU加盟国では多くの移民を抱えている事が選挙の結果に繋がったかも知れませんし、安定の上の成長を目指したフランスの与党は大勝と言う形になりそうです。
為替の動きは?
イギリスの総選挙の前、1度めのテロがあった辺りから、ユーロ安になりつつあるので流れの一つと考えていいかもしれません。
今後サプライズとして考えられるのは、「イギリスのEU復帰交渉」です。可能性としては現段階では大きくありませんが、与党が議席を減らした事によって、より穏健な交渉をEU側と行う事になるでしょうし、纏まらない場合は、イギリスのEU復帰もあり得ない話しではありません。
大きな為替の動きはやはり重要なニュースからもたらされます。しっかりとチェックしておく事で利益につなげましょう。