ECBが初めて量的緩和を実行すると発言したわけですが、どうして初めてなのか気になる方も多いのではないでしょうか?なぜここまで追い詰められているかも気になっている方も多いと思うので簡単に現状を整理してみましょう。
ユーロは複数の国の通貨である
欧州の多くの国で通貨とされているのがユーロなのですが25カ国が使用そのうち19カ国が欧州連合加盟国で通貨として使用しているようです。ここで問題となるのは一国だけに量的緩和が適用できないことです。19カ国全てに影響がでてしまいます。
特に各国の景気や経済状況が違うというところが重要です。状況が違う国に同じ量的緩和をして効果があるのか、前例がないと言ってもいいでしょう。だからこそ今まで行われて来なかったと考えられていたりもします。
ユーロ圏内のリスクが鮮明になる
1番に恐れたのがデフレです。それを避ける為に量的緩和をすることになったのですが、原因とされるのが1番は原油安です。この影響で政策では思ったように物価があがらなかったのが1番の原因でしょう。
そしてもう一つは規模が少しわかり辛いギリシャリスクです。量的緩和でユーロ売りという流れはできるでしょうが、リスクを抱えきれず、やむを得ず量的緩和を実行したのでしょう。
月に8兆円規模の量的緩和
もちろん日本円にして8兆円と言うわけなのですが、欧州の規模を考えるとこれは大きいのかどうか、少し懐疑的に感じてしまいます。発言後はユーロ売りが進んだので最初は成功と言ったところでしょう。
もっとも考えるべきところは原油安とギリシャリスクがあるのでこの政策だけで問題が解決するとは思えません。まだ追加の政策が何かないかぎり流れが定着するようには思えません。