TPPの話題が一端落ち着いて、あまり聞かなくなってしまいましたが、発効間近になっています。
TPPについて改めてどういったものなのかを学んでおいて、今後考える経済の状況や為替の動きを考えてみる事にしましょう。
11ヶ国でスタートするTPP
まず最初に、このTPPには様々な考え方があると思うので、色々な意見を聞く、そして自分の考え方を持つ事をおすすめします。
テレビの報道が全て事実ということは有り得ない事ですし、こうしたインターネットでの記事も一つの個人的な意見でしかありません。だからこそ色々と見聞きして自分なりにどういったものなのかを理解する必要があるのではないかと思います。
元々のTPPというのはアメリカを含めた、12ヶ国での発効が考えらえていたのですが、ご存知の方も多いように、米国のトランプ大統領の就任、それによってアメリカは急遽参加を決めていたTPPを脱退する事となりました。
そもそもこのTPPはアメリカが中国の台頭を見越して取った政策と言われていて、アメリカや日本はメリットが薄いと言われていたのも事実です。
日本は何故このTPPを受けたのか?
アメリカよりも中国のココ最近の技術力の上昇、賃金の上昇に困っていたのは日本です。これで中国への対抗措置が取れるのなら、問題は無いと考えたのでしょう。
しかしながら、日本国内の反発は免れません。
特に農業面においては、自給率の低下や安価な海外の農作物に押されてしまうのでは無いかという不安があるのです。
更には、アメリカが脱退する事によって日本が主導する事になってしまい失敗は許されない状況となってしまいました。しかしながら、近隣諸国に改めて日本の存在感を示すチャンスでもあるのです。
スタートこそ狂ってしまいましたが、私個人の見解としてはメリットも十分にあるのがTPPでは無いかと思います。
日本の農業はTPPでダメになってしまうのか?
様々な意見があると思いますが、理由のひとつに日本の食料自給率について言及する意見を多く聞きます。約40%ほどの自給率しか無いと言われていますが、それは事実なのでしょうか。
この約40%というのはカロリーベースの数字である事を頭にいれておかなくてはなりません。熱量で換算するのがカロリーベースで、こちらが約40%と言われています。
単純な話として、カロリーが高いものを自給できていなければ、カロリーベースの自給率は下がってしまいます。
しかしながら、総合食料自給率は2つの見方があり、生産額ベースというものもあります。
こちらの生産額ベースで日本の自給率を見てみると60%以上もあるのです。これは他の先進国と同水準で、ランキングにしてみても世界で5位に入ります。
生産額=生産量では無いので一概には言えないですが、日本の農業の水準というのは、世界的に見ても高い水準にある事もわかるのではないでしょうか。
更に、TPPに発効に向けて日本の農業は政府からの支援も受けより、強化されるのではないかとも想定されます。更に農業大国になれる可能性がTPPにより増えてもいるのです。
簡単にはTPPで日本の農業がダメになるとは思えませんが、安価の農作物が入って来た時の影響がどの程度あるのかは、試算だけではわからない部分があるので、何とも言えませんが、TPPで日本の農業がダメになってしまうとは一概には言えません。
今後のTPPの流れはどうなっていくのか?
現在11ヶ国で発効されるTPPなのですが、その後はどういった流れとなっていくのかは気になる所です。そもそもは9ヶ国でと言われていたのですが、後からメキシコ、カナダが加わりました。
後から入った国は、条件をあまりつける事が出来ず、非常に不利になると言われていましたが、それでもカナダとメキシコは参加を表明しました。
この流れを見ると、TPP発効後も、加盟する国は増えてくるのでは無いかと思われます。現に、タイやインドネシアは興味を示しています。共通する事として、「中国」の存在があるのがまたおもしろい所ではあるのですが、後から参加する国のメリットというのは何処にあるのかを考えなくてはなりません。
ここまでを考えると、参加することにメリットがあるのではないかと考える事も可能です。もちろん日本からすると農作物の面で国内の産業は戦わなくてはなりませんが、それすらもメリットと考える事も可能です。上記でも触れましたが競争によりその産業が強くなる事も考えられるのです。
この意見には憶測も入っていますので、他の説明なども参考にされてください。
TPPで為替の動きはあるのか?
TPPが発効したからと言って直接的な影響が為替にあるとは思えませんが、TPPの効果や影響がわかり始めると動きになる可能性は十分にあるでしょう。
狙い目をTPPとして絞られている方がいるのなら、なかなか動きが出るまで先は長いと思うので、気長に待ったほうがいいのではないかと思います。
上手くいけば競争が生まれて、景況感もいい方向に進む可能性も十分にあるTPP、良いことばかりではないので、期待と不安を持ちながらしっかりと動向を観察しておきましょう。
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