米ドルが基軸通貨となる以前のかつての基軸通貨であった「GBP(英ポンド)」。今回は「GBP」の特徴について解説していきたいと思います。
「GBP(ポンド)」の特徴
イギリスの通貨である「GBP」はUSDやEUR、JPYと合わせて代表的な通貨のひとつ。第二次世界大戦前は世界の基軸通貨として機能していました。バイナリーオプションを利用するならばGBPでの取引も考えてみてはいかがでしょうか。
投資を経験したことのある方にとってGBPは値動きが激しいというイメージが強いかもしれません。実際に他の通貨は日ごとに1円ほどの変動幅がありますが、ポンドは3円の変動幅が発生することも。その要因はポンドの1回の取引単位が大きいためと言われています。
GBPは海外よりも国内での取引が盛んですので世界的に見て他の通貨と比べて取引量が少ない通貨です。取引量が少ないということは売買が活発になった際に大きく左右される傾向にあるということ。そのためGBPは短期的に激しい値動きをする特徴があるので、短期取引に向いている通貨と言えます。
GBPも他の通貨と同じく経済指標や要人発言に注目しましょう。イギリスで重要視される経済指標は以下の通りです。
◆BOE政策金利発表
毎月上旬に発表されます。BOE(イングランド中央銀行)が一般の銀行へお金を貸す時の金利について発表します。
◆失業率・失業保険申請件数
毎月中旬に発表されます。働く意志があるのに仕事が見つからない人の割合を国家統計局が発表します。
◆GDP・国内総生産
四半期ごとに発表されます。イギリスで新たに生み出された商品やサービスの価格の合計を国家統計局が発表します。
BOEの動向にも注目
イギリスの指標の中でも最も注目すべきはBOE(イングランド中央銀行)の総裁である「マーク・カーニー」の発言です。政策金利の発表次第では大きな値動きをすることもあるので注意が必要です。
例えば金利を挙げるという内容であれば投資家たちが保有を目的にGBPを買うので通貨の価値が上がります。そうなるとポンド高となり、「GBP/JPY」の場合は上昇傾向に。逆に金利を下げるという発表内容であれば売りに出されるので円高の傾向となります。
このように政策金利の発表はGBPで取引される際に最も重要な指標となっているので注目しておく必要があります。また上記には記載しませんでしたが、「MPC金融政策委員会の動向」や「BOEインフレレポート公表」にも気を配っておきましょう。
GBPが動くその他の要因
GBPが動く他の要因としてはロンドン市場の動きです。ロンドン市場は世界三大市場の1つとされていて、開場する時間帯と閉場する時間帯に相場に大きな変化をもたらすことも。
ロンドン市場が開場する時間は日本時間の16時、閉場する時間が24時30分です。特に開場する時間帯はユーロ圏の投資家達の動きが活発になる時間帯でもあるのでスプレッドなどの取引を行う際には夕方がオススメ。
GBP(ポンド)の特徴まとめ
・GBPで取引を行うときは短期取引が最適
・経済指標や要人発言ではイングランド銀行(BOE)に注目
・ロンドン市場の開場時間と閉場時間を意識する