バイナリーオプション取引をするにはまず通貨ペアの特徴を知ることからはじめましょう。通貨ペアにはそれぞれに特徴があり異なる動きをします。今回は7つの通貨ペアを紹介するので参考にしてください。
・EUR/USD(ユーロ米ドル)
・USD/JPY(米ドル円)
・EUR/JPY(ユーロ円)
・GBP/USD(ポンド米ドル)
・GBP/JPY(ポンド円)
・AUD/USD(豪ドル米ドル)
・AUD/JPY(豪ドル円)
EUR/USD(ユーロ米ドル)の特徴
夕方以降にバイナリーオプションを行う際には「EUR/USD」で取引を行うと良いでしょう。この時間帯はロンドン市場やNY市場が開場するのでEUR/USDの動きが大きくなる可能性も。
EUR/USDは世界で最も取引量の多い通貨ペアです。それもそのはず、世界の基軸通貨である米ドルと取引量世界第2位のユーロという2つの組み合わせですから想像に堅くはないでしょう。
取引量が多いということはそれだけ多くの市場参加者の市場心理が表れる相場であると言えます。世界でトップクラスの国のペアの通貨ですので景気の向上や悪化に敏感に反応するという特徴も。
またEUR/USDは他の通貨ペアと比べてテクニカル分析等で予想ができる動きをするという特徴も持っています。そのため多くの投資家がテクニカル分析で取引を行っています。
他の通貨ペアにも言えることですが、重要指標の発表内容次第で大きく変わることがあるので注意が必要です。例えば経済指標でアメリカの雇用統計の結果が減少していると発表されます。
そうなると景気が悪化していることを指しているのでドル売りが加速してユーロの価値が上がりユーロ高の傾向になります。この時に「高」に投資をすると予想が当たる可能性は十分にあるでしょう。
USD/JPY(米ドル円)の特徴
バイナリーオプション初心者ならまずは「USD/JPY」で取引を行うと良いでしょう。なぜ「USD/JPY」が良いのかというと他の通貨ペアと比べると相場の波が緩やかなので値動きが読みやすいという利点があります。
相場の波が緩やかな理由は米ドルの取引量に関係しています。世界で最も取引量の多い通貨であるため、急速な売り買いが発生しないかぎりは比較的安定した値動きになるからです。
USD/JPYで取引をする際には注意するべきことが3つあります。まずは勝率を挙げるために経済指標と要人発言に注目しましょう。重要な指標が発表されたときは大きな値動きが発生する可能性が高くなっています。
アメリカでは大統領の政策発表やアメリカの中央銀行であるFRBの総裁による発言は為替市場に影響を与えることも。日本の場合も総理大臣による政策発表や日本銀行の総裁による発言に気をつけましょう。
またアメリカは原油価格の変動に左右されることがありますので原油の価格にも注目しましょう。2015年1月以降に発生している原油安の影響でアメリカの金融政策にも影響を与えています。
世界的な金利の下落を及ぼすほどですので今後も注目しておくようにしておきましょう。そして最後は市場の動きに注目しておくと良いですね。
三大市場であるNY市場と東京市場の開場時間にも気を配っておきましょう。国によって市場の開場・閉場の時間は異なりますが、開場時間と平常時間の直前は値動きが激しくなる傾向があります。
トレンドが発生したらそれに従って順張り法で取引をしていくというように自分なりの戦略を立てておきましょう。
EUR/JPY(ユーロ円)の特徴
日本人にとってユーロは米ドルの次に馴染みのある通貨でしょう。日本人投資家にとって「EUR/JPY」は「USD/JPY」の次に人気のある通貨で「USD/JPY」が動かなかった時には取引高1位になったこともあるほど。
この通貨ペアは「USD/JPY」に引っ張られるような動きになることが多いですが、「EUR/USD」の影響も受けるので「USD/JPY」が上昇しても「EUR/USD」が下落していた場合は「EUR/JPY」は上昇しません。
EU諸国は2008年のリーマン・ショックの影響を強く受けてしまい、2010年にはユーロが破綻するのではないかと言われるほどの債務危機に陥りました。
しかし2012年の後半からはアベノミクスによる金融緩和政策によって一気に円安が進みました。現在は「EUR/USD」が下落傾向ですので「USD/JPY」が上昇しても「EUR/USD」に引っ張られて下がる傾向が強いでしょう。
GBP/USD(ポンド米ドル)の特徴
ポンドは別名「殺人通貨」と呼ばれることもあるように、値動きが激しくあまり初心者向きではありません。「GBP/USD」もたいへんハイリスクな通貨ですので投資に慣れるまでは取引を控えましょう。
しかしこの値動きの激しさを好むという投資家もいるようで、バイナリーオプションの短期取引では選択されることもしばしばあります。
ポンドが絡む通貨は一度動き出すと一方向に動くことが多いのでそれを狙って取引を行いましょう。また23時~1時までの時間帯はドルとポンドの市場であるNY市場とロンドン市場が同時に開場しています。
この2つの市場は世界三大市場でもあり、1日の時間で最も取引量が多くなるのでそのぶんトレンドが発生する可能性も。就寝前に少し取引を行うのも良いでしょう。
GBP/JPY(ポンド円)の特徴
ポンドは元々世界の基軸通貨だったということもあり、今も世界的な規模の企業や各国の証券・銀行・法律事務所といった金融機関が集中しています。
海外よりも国内での取引が主なので流通量が少ない通貨です。そのため売り買いが盛んになった際に相場の値動きが激しくなると言った特徴があります。
特に国の政策金利の発表に敏感で経済指標における発表内容次第で大きく左右されることも。バイナリーオプションではこの値動きの激しさをチャンスと捉えることができ、短期取引で有利になるでしょう。
AUD/USD(豪ドル米ドル)の特徴
日本人にとっては「AUD/JPY」が一般的かもしれませんが世界的には「AUD/USD」の方がメジャーです。「AUD/JPY」も「AUD/USD」も同じような値動きをしますが、取引量が多い分「AUD/USD」のほうがはっきりしています。
この通貨ペアで取引を行う際には9時30分のオーストラリア経済指標か、21時30分のアメリカ経済指標を狙うのがオススメ。特にオーストラリアの指標は他の通貨ペアが動いていなくても大きく動く可能性もあります。
もう一つ、オーストラリアは中国との貿易が盛んですから中国の経済指標にも反応しやすいという特徴もあり、発表時は気をつけてください。
AUD/JPY(豪ドル円)の特徴
日本人トレーダーに意外と人気なのが「AUD/JPY」です。豪ドルは資源国通貨で高金利な上にニュースなどのメディア情報の影響を受けやすく、分析のしやすい通貨であることが上げられます。
また価値が下がるときは一気に下がることも特徴の1つでそのときは「低」で順張りをするのも良いでしょう。豪ドルは市場の規模が小さいため相場が急激に動く性質もあるので気をつける必要があります。
資源国通貨でもあるので原油の価格や金属等の商品日確認大きな影響を受けることもあるのが特徴です。一番の輸出国である中国の経済状況にも左右されることがあるのでこちらもこまめに見ておきましょう。
なお、「AUD/JPY」は「AUD/USD」と「AUD/JPY」を掛けあわせたペアでもあるので「AUD/USD」も確認しておくのもオススメです。